門田モン

【門】未完の歴史物
自称辛口批評家です。
依頼レヴューです。今回の作品は、未完成です。しかも、物語の骨格すら見えていない序章。ついでに、書評が最も難しいとされる「歴史もの」、時代考証が必要です。下手をすると、ファンタジーになり兼ねない。で、この作品はというと、問題ないように感じます。舞台は、たぶん平安の後期でしょう。
次に作者の筆力ですが、お金を貰えるレベルです。私などが、とやかく言うものではありません。しかも今作は、オーソドックスな三人称描き、私の好きなスタイルです。ただ、これが読みやすいとか、万人に受けるかは、別です。
最後にストーリー。私の書評は、基本これ重視です。ですから、未完の作品は、評価しません。しかし、折角ですから、ここまでで感じた事。
たぶん恋愛を中心に展開するのであろうから、二人の初対面の場面にもっと読者を惹き付けるインパクトが欲しかった。あれでは、足りない。それから、何か伏線、或は謎解きになるようなものがあれば‥‥。(これから出る ?)。
このレヴューを読んだ方、歴史ものを食べず嫌いせず読んで欲しい。
なぜなら、この作品は、後世に残る純愛作品なのだから‥‥。