良太郎が目を開けると不思議な空間にいた。そこで自分は生死の境をさまよっていることを知らされ……

はじまり




 目を開けるとそこには、月だけが見えていた。


月は、ぼんやりと浮かんで波間で揺れては消され、また浮かんでは揺れた。