『また、明日。』

作者いちミル

高校生活最後の1年を楽しむ女の子がいた。
彼女の笑顔は、周りを元気にした。
彼女は、今日も変わらない毎日を過ごす。

焼けるような日差しから護るように、カーテンが閉めてある。


そんなカーテンからは、何年と染み込んだコーヒーの匂いがする。


そのコーヒーを片手にお気に入りのソファーに座り、テレビを見ていた。


何年も前からニュースで見るようになった女の人がある場所にいた。


「あの事件から、数年が経ちました。あの時の被害者の高校生は数年経った今でも目を覚ましていないそうです。」


そう女の人は伝えた。


何年も眠り続ける高校生に、ネットでは「白雪姫」とまで呼ばれている。


まだ、話し続ける声を無視してテレビを消し白衣を片手にこの部屋を後にする男の姿があった。