最中

ひとと生きるために強くなれたね
やさしい気持ちになりました。

結果だけ見たら、長い長い回り道。だけど遠回りではなかったと思うのです。そもそも道ってなんだろう。偶然って恐ろしいのに道なんて存在するのかな?きっとほぼ確かなのは過去だけ。無謀に未来に焦がれ。だけどきっと、紡いだひとつひとつが絶対絶対意味になる。愛おしむってそういう事。ひとと生きるってそういう事。

奏くんは奇跡の男、太郎先輩は無敵の男、ヒロトは滲んだ不器用男、そして彼らとのすれ違いはほんのささいな事でどうして?が尽きず。永遠なんてふざけてる。酷く脆い愛だの恋だの。だけど何故だろう、諦めたくはなくて、ひとと生きるのを止めることだけは選ばずに、ユリも同じで。どんな形でも大切なひとと関わっていたいと望む、それは何やら独りよがりで子供のようで、とても尊いと感じました。

恋って苦しくて難しい、どうして上手くいかないんだろう。それでも勇気を出さないとどうにもならなくて。幸せが手の中にあったなんて多分ほんの僅かの間しか思えなくて、これからも恋が苦しい。ただ繋いだ手の温かさで、ああここにあったんだと、また何度でも思い出せば良いと、愛おしい痛みが疼くのです。