きみがくれたもの

作者hanzou

ずっと一緒に過ごした一匹の柴犬との思い出

出会ったばかりの君は小さくとても不安な顔をしていたね

いつも一緒にいた君はつらい事も楽しい事もいっぱい経験したね

荒れて傷つき一人涙した時はいつも君がそばにいてくれて涙をそっと舐めてくれたね

君には僕の心が分かっていたの?僕には君しかいないってその時は本気で思ったよ

一緒に遊んだり一緒に寝たり毎日がすごく楽しかったよ

家族と喧嘩した時怒鳴ってしまって君にもすごく怖い思いをさせちゃってごめんね

それから離れて暮らすようになって寂しい思いをさせてごめんね

出会って15年…亡くなる2日前、君は一日中どこかに向かって吠え続けていたね

目も見えなくって耳も聞こえない。僕はここにいるよって教えてくれてたのかな?

亡くなる1日前、君の誕生日前夜だったからおやつを沢山持っていったのに食べる元気もなかったよね…もうダメかもしれない。正直覚悟はしていた。

次の日の朝、君は眠りについたね。静かに苦しまずに眠れたのかな?

本当なら祝うべき誕生日に君はいなくなり僕は涙が止まらなかった。

あれから3年、君は幸せでしたか?僕は君に出会えて幸せでした。