「鬼」として生まれた。「人」として育った。師には「殺し」を、仲間には「生きる」ことを教えられた。相反する生き方。自分は、「何」として存在すればいいの……




薄く張られた銀の膜―――


鏡のように此方を映し


瑠璃のように、藍の向こうに自分をみせる―――


天にのびる銀色は


藍の銀を拒む


紅に濡れたこの手は


銀を越えることも


銀を掴むことすらもできない―――