月の調べ ~LV20

作者弥生

商店街の名物・古本屋の看板娘『独り言の絵里香』 彼女の目の前に見えるものとは…? 一話づつの短編です。




「神名! 行くわよ!」



行き交う人間たちが、その声に振り返った。



「ほら。ぐずぐずしないで早くしてよ!」



振り返り、小さな拳を振り上げているが、振り上げた先には誰もいない。




「あんたのせいで遅刻したら言い訳出来ないじゃん。幽霊がグズグズしてたんです。なんて言えないわ」



商店街の名物娘・絵里香(エリカ)




『何度言ったら判るんですか? 君の目には私が見えてるかも知れないけど、他の人間には見えないんですよ?』



幽霊の貴公子・神名(カンナ)




そんな二人のhistory







 一話毎の短編です。


☆基本は恋愛なのですが。

 若干。難しい言葉や、

 ちょっと凄惨なシーンを含みます。






2007.12.11 ~