幼い頃に姉弟として出会った乃依と滋。何故こんな出会い方をしたのか……互いの心に芽生えた小さな恋心が消えないまま大人になった二人の、禁断のラブストーリー。
「乃依!!」
「呼び捨てにしないでよ!!」
いつだって
私の名を呼びながら
私の後をついてきていた君
「俺がいるから大丈夫」
小さくて温かい手で
私の手を
力一杯握り締めてくれた君
「大きくなったら、結婚しようね」
「うん」
あの頃は
純粋に君の事が大好きで
大人になれば
この小さな恋が
叶うんだと信じていた
何で私達は
こんな出逢い方をしたんだろう