作品コメント
ログインすると作品コメントが投稿できます
- 月季花
優しい潮騒の中で
俺と彼女の家には、死に神とやらがまるで座敷わらしのように居座っている。
『僕、死に神なんです』
『は?』
料理上手な居候、死に神さん。
まるで大きすぎる座敷わらしのように
ただただ静かに居座っている死に神が、俺は嫌いで嫌いで仕方がない
「また肉じゃがか」……でも、げんなりと見上げるその顔は、何だか暗い。
「あの人、うちに居候してから笑わなくなってるよね」
そしてある日、彼女と死に神が消えた。
「……皆さんは、死に神をどういう存在だと思いますか」
死ぬのが怖い。
怖くてたまらない――そんな死に神に河織が放った言葉。
ずっと独りでいると心が真っ暗になってしまって、何も見えなくなるんですね。
ふわふわとしたつかみどこのない雰囲気が、だんだん人間味を帯びて、輪郭をくっきりさせて、しまいには人間臭くなっていく、溜めこんでいた鬱憤を晴らすかのごとく死に神に怒鳴り散らした河織の表情を想像すると、ちょっぴり泣きそうになりました。
そのまましんみり終わるのかと思いきや、くすりと笑みがこぼれる結末。
心温まる優しい物語、是非ご一読ください♪ - しずく
儚さ
[70/100]
少し触れると崩れてしまうような、そんな儚さが漂っていました。
彼らの会話が何だか心地よくて好きですね。
背景描写が印象的です。 - 縁側
優しい人
評点[85/100]
妙に人間臭くてよかったです。
優しい、てのが一番合ってるかもしれません。
死神の設定に最初若干違和感を感じましたが、だんだん馴染んできてました。
あっさりと読めたし、温かくなれる作品です。 - 京介
優しく切ない世界
[65/100]
物語の雰囲気が好みでした。
コミカルな会話の間、地の文に漂う優しさが好きでした。
ラストは特に。
ちょっぴり、笑いましたけど。 - 最中
ずざざざ小さく聞こえる
評点[65/100]
好みのままに一票。
のびしろが見えてしまっているんではないかとも思うのですが、この潮風に洗われた貝殻みたいなのがいいですね。ビビッドカラーの貝殻ってないんだよなあ?
恋人がでてきて、寝室という言葉もでてきていやらしくなく去っていったところや、全然ラブラブしていないのにすごくラブラブに見えるところや、ぼやけたキャラが素敵です。
よく分からないこともあるんですが、まあ、いいか、思ってしまうような。好きの気持ちだけでよいならば星は山ほど。ありがとうございました。