時は戦国時代。群雄合拠とする戦乱の世に生まれでた織田信長と言う凶星は、齢四十九という若さで全国統一を目の前にしていた。
内陸部をほぼ手中に抑えた信長は、残る中国、四国地方に兵を向かわせ、自身は盟友・徳川家康と供に畿内にて各地の戦況を待ち望んでいた。
全国統一を目前にして、忍び者が治める伊賀の国は信長にとって目の上のたんこぶでしかない。
天正九年、信長は自ら兵を牽いて伊賀へと攻め込む。この天正伊賀の乱と称される事件により、伊賀忍は滅んだかに見えた。
そして時は天正九年八月、伊賀の谷に再び忍の者が集った―。
※忍者を題材とした歴史小説です。
史実にそって書かれておりますが、主な登場人物などはフィクションです。