「わたしは、しおかわまい……」
いくらか落ち着いたのか、少女はそう名乗った。
「塩川……? 聞かぬ名だな。父君はどこの家中の者です?」
「……?」
どうやら名以外は分からぬ様で、少女は不思議そうに首を傾げて私を見上げる。
――はて、どうしたものか。
お仕えしている先に連れて参るわけにもいかず、その不思議な少女を道中の寺へと預けることにした。
そう、あの時確かに少女は「塩川」と名乗った……
※この物語はフィクションです。史実に基づいて作成してますが、実際には存在しない人物や、異なる部分もあります。ご理解いただいた上で、戦国の世をお楽しみ下さい。
2014.11.17 開始 potiko...
焼きソバ大使様、ゆぴ様、みゅう様レビュー投稿、誠に有難う御座います!!
2020.06.04 再開後すぐ2人目妊娠出産育児で休止してました。。長い育休となりましたが、息子の幼稚園が通常時間へと戻りましたら執筆を再開したいと思います。長らくお待たせして申し訳わけありません!