流星

騙され、裏切られる!
優しげな殺し屋・秋と、依頼者である美少女・莉子との、気になる関係。
莉子は両親殺害の真犯人への復讐を、殺し屋である秋に依頼しました。

表紙の紹介文から、二人の未来には幸せなど待ち受けてはいないんだ・・・と推測。
ですが時が積み重なるに連れて、莉子の秋に対する重いが募っていきましたので、待ち受ける悲劇の色合いがいっそう強まっていったと思います。

決して貫く事のできない想い。
最初から別離が定められていた二人。

ラストは・・・残念ながら予想通りでした。
が!!そこに至るまでのプロセスは、騙されっぱなしでした。
何気なく読み過ごしていた箇所が、複線だらけ!
「ここにこんな背景があったとは・・・」
「これとこれが、こんな風に繋がっていたとは・・・」
すっかりマイマイさんの思う壺でした。
完全に騙されていました。

周到に用意されたからくりや落とし穴満載の、この作品。
ですが一番気になるのは、秋の莉子に対する想いですね。
読者の意見は真っ二つに分かれるところですが、作品のミステリアスな余韻を保つためにも、ここは永遠の謎であってほしいような気もします。