哀しみに濡れた夜を越えて。凍りついた心を癒して。


原因不明の病気を患った少女、美川 鞠子はある冬の深夜、病院の屋上から飛び降り自殺を試みる。


しかし、


やって来たのは、約七百年前の日本だったー・・・。


死を望む者と、


生を望む者。


同じ立場に立たされながらも点対称に生きる少年少女が出逢った時、この物語は幕を開ける。


「俺じゃ駄目かもしれない。でも、好きだから。護りたいから・・・。瑠璃の時代のことも、病気のことも、全てを受け入れてやるってあの夜から決めてるよ」


「知りたくない?彼女がいつ、何処で生まれたのか、その不思議な行動とは何なのか、俺が知ってること、全部」


「殺してやる・・・!!」


「幸せな国で、生きて」


「起きてっ・・・頼むよ!鞠!!」


“生きる”とは何なのか。“平和”とは何なのか。


これは、

独りの少女の出逢いや別れを描いた


運命と絆の物語ー・・・。