清乃
大人レンアイ
今回の企画は「40ページ」という短い規定。
作者様的にはだいぶ書き足りなかったようだが、このミッションを「センスあるセリフ」と「大人レンアイならではの流れ」でひなさんはクリアーしている。
たった一言のセリフでその人柄を想像させ、大人ならではの「1~10まで言わなくとも」な「ズルイ」会話、そうやって無駄のない書き方で見事に「大人レンアイ」を表現している作品だと思う。
特筆すべきは、キャラが立っていること。
今回は特に「松本君」が光っていた。
作者様は隼人の心情をもっと書きたかったようだが、私は今のままがいいように思う。
所詮、といっては何だが脇役なのだし、彼の心理を抑えた分、松本君が立ったのだから、これは成功といえるのでは?
ひなさんはキャラを立たせるのがウマイ作家さんだと思う。
今回の作品では、キャラ立ちもそうだが、「大人ならではのずるい会話」の模様が、ラブシーンがひとつもなくても充分大人の色気を感じることが出来た。
そして最後の“オチ”にはニヤリといやらしい笑みがこぼれる。
規定に見合ったバランスの取れた作品。
オススメです。