私達…少なくとも私は高校生活に夢を見ていた。友情や恋情、たまには喧嘩も。学校行事に季節の行事。楽しんで良いんだと、思っていた。あの担任に会うまでは。

春。


何もかもが新しくなる季節。


新品の制服に袖を通して、期待に胸を膨らませる。


たくさんの行事や友達を楽しみにしても私達は罪になんかならない。


青春したって、


恋をしたって、


部活に力を注いだって、


けれど私達の儚い希望はあっさりと消え失せた。


「─今日からこのクラスの担任となった奥津だ。…以上、授業を始める」

この、担任によって。