二条 光

気づけば隣に君がいた
読み始めた時は申し訳ないですが、「あぁ友達だった男女がくっつくんじゃね?みたいなよくある話かな」と思いました。本当に失礼です、作者さんごめんなさい。

確かに題材はそうだったんですが。
いやぁ、そういうありきたりな題材だなと思わせといて、ここまで丁寧に紡がれた作品を読むと、最初に抱いた印象を全力で謝罪したい気分です。

作者さんの文章、私は大好きですね。
会話も描写も、特に心理描写が私は好きでした。

長い間仲の良かった異性の友だちって本当に貴重だし、女友だちや恋人・好きな人には見せない自分を出してるから、この心地良い関係を手放したくないっていうのは本当によく伝わってきました。
男女の友情から恋人同士に変わる時、大人であればあるほど恐れてしまう、短編の少ない文字数の中、これがすごーくよく描かれていました。

オススメです!