d`e…fl`ower【完】

ＣＨＩＢＩ

2012年6月18日

切ない恋 以前に読ませてもらった作品が改めて合体しパワーアップです！ すれ違うふたりの想い、やがて事件へと連鎖してゆく… 歪んだ愛情もまた、れっきとした｢愛｣なのではと思わせられる作品｡ 前回は描かれていなかった部分も加わり、より吸い込まれるような感覚です。 ミステリーでは片付けられない純愛が｡ 切ないけれど、最後はちょっぴりあったかい気持ちになります。 是非！

流星

2012年6月8日

舞い散る花びらのように 以前｢STALKING LOVER｣(稔)、｢MOTHER｣(イノリ)二本立てで読ませていただいていたものが今、｢d`e…fl`ower｣となって甦りました。 今回もじっくり読ませていただきました。 前半は稔、後半はイノリが主体ですが、回想部分は客観的に語られており、自分もその場に居る第三者のようにあれこれ考えさせられました。 最初は純粋に想い合っていたはずなのに、日々の生活に追われ信じる事を疎かにしてしまい、すれ違っていく様が丁寧に描かれていました。 それと比例して、稔の束縛とイノリの恐怖心も高まっていきます。 そんな気持ちのズレがやがて悲劇を生み、ストーカー監禁事件という大事件にまで発展･･･。 病魔に蝕まれた稔の絶望が引き起こした暴走ともいえますが、恐怖の中同情が愛情へと変化、そして稔の死後は後悔に苛まれ、俊輔との幸せも放棄してしまうイノリも気の毒でした。 こうして二人とも幸せにはなれませんでしたが･･･俊輔と穂のラストの場面は心が和みました。 両親の出会いの場面に酷似した、車椅子の少女との出会い･･･。 大嵐の後に虹を見た気持ちになりました。

切ない！ 祈莉も稔もめっちゃ切ない！ 稔と祈莉はものスゴく不器用に見えました！ 最後の稔カッコよかったです！！ 大好きな作品になりました！