空祈

この想いを認めてほしい
崎本千優は、中学の入学式の日、桜の舞い落ちる中で一目惚れをする。
想いを、認めてさえくれない――、接してみれば、理想と全然違う人だった。


明るく健気、純粋で正直、一生懸命で真っ直ぐな主人公にとても好感が持てました。
千の優しさ、という名前が似合う素敵な女の子だなあと感じました。
旱が千優に惹かれていくのにも、納得がいきます。
読めば読むほど、千優ちゃんを応援したくなってきます。


千都ちゃんが故人だったというのは……
もう少し掘り下げても良かったのでは、と思います。
なんだか軽い印象を受けました。

あと、少し都合の良い展開かな? と感じました。


作中、旱が千優を好きだということが、言葉はなくともその仕草で伝わってきました。
すれ違う二人がとてももどかしいです。
旱が髪をかきあげる仕草をくせだという描写が、たまらなく愛しさを増幅させます。

恋する気持ちが一心に詰まった作品でした。


最後、二人はどうなるのか? 千優の想いは届くのか?
ピュアラブにご期待あれ。