普通な僕と彼女の話

作者繰糸

僕はある時、気付いてしまった。彼女の指に、いつも絆創膏が巻かれていること。
僕はある時、気付いてしまった。彼女はそれでも、普通なんだということ。

僕と彼女が出会ったのは、去年の春のこと。

新しい日々に期待と不安を抱いていた頃。


同じクラスになった彼女を気にしだしたのは、いつ頃だったか。

きっと、それは僕が気付いてしまった頃。





普通な僕と、普通じゃない彼女