作品コメント

この世界は、素晴らしい
冒頭から美しい文章、世界観にあっという間に引き込まれました。

世界を嘆いていたヨウが引き寄せられるように出会ったミホ。
それは偶然ではなく、必然だったと思います。
ミホと過ごす四日間で、色褪せていたヨウの世界が少しずつ色づいていて、世界を愛することができたのですから。
だから、ミホとの別れのシーンは胸が押し潰されそうでした。

ミホの言葉一つ一つも胸に突き刺さりました。世界にとっては当たり前でも、彼女にとっては特別で。私は毎日をちゃんと生きているだろうかと、改めて考えさせられました。

私は、この作品の世界観がすごく好きです。ヨウとミホの会話は本当に心地よかったです。
彼らが撮った写真を見てみたいと思いました。

世界は残酷だけれど、それと同時に素晴らしい。すごく胸に染みました。

高瀬なるみ

2011年10月17日

世界が色づいた
まず、一周年記念おめでとうございます！
楽しみにしていた短編が読めてすごく幸せです。


桜と見た文字と写真に不思議な思いを抱く主人公。

そこから始まるストーリーは、終始不思議で、切なくて、温かくて、綺麗な雰囲気でした。

男目線の短編で、とても綺麗な文章なのですらすらと読むことが出来ました。

ミホちゃんの言葉がひとつひとつ深くて、胸に突き刺さって。

ヨウくんと二人でのやり取りは本当に読むのが楽しかったので、別れの場面は本当に胸が痛かったです。

彼女と一緒にいて、ヨウくんの世界が色づいていくのを読んでいけば、すごく優しい気持ちになれました。

表現だとても綺麗なので、文ひとつひとつ読むのが楽しみでした。

残酷で切ないけれど、温かさもある。

こんなお話が読めて本当によかったです。
素敵なお話ありがとうございました！