暖雪【完】/雪風
暖かい雪暖かい雪。なるほど。読みはじめのころは主人公・律子とおなじく「なにそれー、わけわかんないよ」という感覚だった。それが転の部分でひっくり返り。結にいたるころには、しんしんとふる雪に暖かさを感じるようになる。物語にみごとにコントロールされた。4ページながらよく練られている。ネタバレをさけたいので、あまり内容にはふれたくないが。ラストシーンでのばした手が感じたものは、まぎれもない暖かさだったように思える。暖かい雪。暖雪。良作。ぜひ、一読を。