寵愛の姫 Ⅳ【完結】

作者

絶望と悲しみ。
その先の真実の愛。
惹かれていた人との離別の後に待っていたのは、運命の相手との出会いだった。寵愛の姫。最終章


胸を焦がすような、


切なさを含んだ夢を見た。





立ち止まっていたかったのに、


暗闇に差した光が私を呼び起こし泡と消えていく。





一瞬、



眩しさに瞳が眩んだけど、


それはとても温かく優しいものでした。





茉莉、


あなたの胸の内を理解が出来なくてごめんなさい。




知らない事は罪。




漸く分かったの。




お互いが傷を抱えてたんだね。




まだ、やり直すには遅くないですか?




待っていて欲しいよ……。




半身をもがれる気配に


パチリと私の中で何かが弾ける。




はっと目を覚ましたら、自分の頬が涙で濡れていた。




探しに行こう。



比翼連理の羽翼を。



もう、手放したりしないから。





ねぇ、



……私の声はあなたにちゃんと届いていますか?




作品に関する中傷はお止め下さい。