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尊いもの狼と鹿の心の交流を描いた物語。幼くして母をなくした子鹿、アカ。彼女は何故生き延びたのか。そのわけを、老いた楡の木が語ります。群の規律を乱し、自然界の掟さえも破って、牝鹿をかばった狼。弱肉強食の世界に於けるその行動は、自らの立場を危うくし、命取りにもなりかねません。美しさへの憧憬から始まった狼の想いは、牝鹿の聡明と勇気を発見し、彼女への敬意となりました。それは愛というべきものかもしれません。何も求めない彼らの愛は、崇高なものです。