作品コメント
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- 星のタクト
やられた!
どうやれば、こういう風に書けるんだろう?
「初心者マーク」から連想して、(結末はこうなる)という思い込みを、見事に裏切ってくれました。
文句無く★五つです。 - 日下奈緒
上手い具合に騙された
彼女の夢だという一言
女の子の何気ない夢だと思うのですが、それを最初は聞き流していた主人公
やっとその夢を叶えてあげられる時が来て、新車も購入
ただその時にはもう、彼女の態度は変わり果てていて
彼女はいつ、心を開いてくれるのかなと
いつ、主人公を許して、笑顔を見せてくれるのかなと
少し期待を込めてページをめくりました
そして、その真相…
とても切なすぎました
もしかしたら、今の時代
こんな運命が誰の元へ来てもおかしくないのかもしれないけれど、こんな結末は悲しいなと思いました
最後の最後まで、彼女の夢を覚えていて、叶えようとした主人公の純粋な気持ちだけが、救いだったと思います
作者の思惑通り、”初心者マーク”という言葉に騙されました
素敵なお話だったと思います - 繭結理央
切なくも躍動する叙述
“叙述トリック”
折原一(おりはらいち)先生が代名詞。文章そのものがトリックになっているという、ミステリの中でも高難度と思われる手法であり、ハマればハマるほどに自分もトライしてみたくなる罪深き手法でもある(私はそうだった)。
が、コレがたいそう難しい。伏線を明かしすぎず、また隠しすぎないバランス配分に苦心することとなる。
苦心の跡はこの作品にも見られた。少なくとも勢いのままに書かれたわけでないことだけは、冒頭から読み解くことができる。叙述トリックに挑んだことのある身として「頑張ってるなぁ」という感想まで漏れる始末(笑)。
上から目線ではなく、正直に、よくできた作品だと思う。テーマである初心者マークへの、世間のバイアス(偏り・先入観)を予測できた“閃き”からして面白い。
社会問題にも係る内容なので「面白い」とするだけではならないが、しかし、著者の創作意欲が面白いと思った。主人公・誠の齢に関して“ぎりぎり”を設定したあたりにも意欲を感じられ、瑞々しい。
誠の“溢れる涙”は胸を焼くが、ゆえなる創作の躍動をも見せていただいた。