日向水木。

その花は黄色く小さな花。

母が好きだったその花の日向を取って

小泉 日向と名づけられた。

彼女は、家族でよく行った函館の海が好きだった。

自分の悩みがちっぽけに思えるような広大な海。

母と父の関係が崩れて1人になった彼女は迷わず、

函館に来た。

毎日海に来ては家族と過ごした日を思い出しながら

風に吹かれている。

1人ぼっちの日向が出会ったのは、孤独など味わったこともないような、たくさんの友達に囲まれた信夫だった。

嫉妬心からか、信夫を受け入れられない日向と

日に日に日向に心動かされる信夫

そんな2人の不器用な恋が始まる。