柳沙樹。どこにでもいるふつうの男。名前が女の子?これでも近所の女性(というには少々…)からモテんだから。

正直言って、学歴も、特技も、自慢できるもんなんて一つもないけど。



それでも結構、今の自分が気に入ってるんだ。



所詮その程度のヤツと思われてもしょうがない。


そりゃさ、おれだってなれるもんなら総理大臣にでもなりたい。





だけど、ガチガチのスーツをきた秘書がいて、ピカピカの車に乗って、カメラに向かって難しい日本語を並べるより、




ヨレヨレのTシャツを着たイケメンを拾ったり、使い慣れたママチャリを乗り回して、近所のおばちゃんに向かって(瞬殺)スマイルを振りまく方が、おれは好き。