治ることのない病気に罹った妹のさくらは去年の冬に死を宣告された。
余命1年であった。

僕の妹――さくらは、重い病に苦しんでいた。

慢性的な腎不全だ。

生れつき腎臓がうまく働かない。

今や、週に2、3回身体に管を通して透析を行わなければならない程であった。


しかし妹はある日、少しだけ笑みを浮かべながらこう私に言ったのだ――


「あと1年でしなくていいんだって」


妹は満面の笑みで涙を流した。