バルコニーの彼(長編・未完)

作者とまと

彼と出会い、きっとあたしは救われた

彼は言った



「人間同士の絆なんてもろいものなんだよ。


世界の80%はウソでできてるんだ。


でも大人たちはそれを認めたくないから、『信頼』だとか『愛』なんて言葉を使って、すべてを誤魔化そうとする。

そんなのただの悪足掻きにしか思えないけど。

そういう世界の仕組みを知って子供は大人になるんだよ。


君も覚えておくといい」





はまった―――…







世界のすべてを否定していた彼に、


あたしはその瞬間どっぷりとはまってしまったんだ



まるで底なし沼に足を踏み入れてしまったように



ここからは只、



堕ちていくだけ――――……