死が、見える。望まない死でも、知らない死でも、僕の目は僕を無視して全てを受け入れる。死なんか、見たくない。そんなある日、紅い目は残酷な力を覚醒させた。

生まれつき左目の瞳が紅いという少年「天木 夏流」。彼の左目は万物全ての死の瞬間を見通すことができる、不思議な能力を持っている。その能力は中学三年の冬目覚めた。自らの視界に襲いかかる幾多の「死」。自分の意志と関係なく脳に送られる死の瞬間。恐怖を超えた恐怖がナツルを苦しめる。