かげろうの殺しかた【完】

作者導花線

犯され、人生を失った幼なじみの娘。小太刀の達人の若者は復讐のため刀を握る。江戸時代、とある城下町が舞台の剣客小説。下級武士出身の若者のメランコリックな青い日々

陽炎・糸遊・逃げ水・蜃気楼


幻ではない


うつつにあって

触れることのできぬまやかし


想思鼠(そうしねず)

淡い紫を帯びた青



秋山隼人×加那


幼なじみは上級藩士の娘


叶わないはずの初恋だった


しかし彼女を襲った悲劇が

望まぬ形で二人を結びつける


すべてがどうでも良かったのに…


初めて他人を

心の底から憎いと思った



→恋口の脇役人物の外伝ですが、単品でも剣客小説としてお楽しみ下さい