もう一度だけ、いいですか・・・。

作者藤村ピエロ

高校二年生の鏡子。耳の聞こえない彼女は、音のない世界に生きていた・・・。

山口鏡子。


高校2年生。東京の公立高校に通う女の子だ。

色が白く、肩まで伸びた黒い髪。ほっそりしたスタイル。

特別に美人ではないが、上品なたたずまいは、男子生徒の受けも悪くない。


大学進学を目指し、勉強に励む鏡子。

休みの日には友達と買い物やカラオケにも出かける。

ごく普通の女子高生だ。


ただ、普通の女子高生と違うのは、

鏡子は耳がまったく聞こえなかったのだ……。