感染症4 掃射 その1

作者みのるた

時計回りの高速回転した矢が先頭を走る感染者の口内へ突き刺さった。



後頭部から黒ずんだ血液と共に矢の先端が飛び出し、感染者の体はスピードと衝撃で後方へ飛ばされ倒れる。



そしてピクリとも動かなくなり屍と化した。


ハサウェイは、お手製の筒から3本同時に矢を抜き取る。筒の中には純正の弓矢の他、木製の棒に刃物を取り付けた手作りの矢が詰められていた。



手慣れた手つきで矢をセットし片目を瞑り、標的へロックオン!第2矢を放射した。



空を切り裂く一筋の弓矢は瞬速で目標へ届きニ体目感染者の右眉毛付近に突き刺さる。



大袈裟に思える程体を捻らせ、回転しながら後ろへ吹き飛んで倒れた。



そして、ニ体目も白眼を剥き動きを止めた。


ハサウェイは、親指と人差し指に挟む矢を瞬きする間に装填すると、次の目標体へ狙いを定める。