まわり道 【完】

王道であり、現実のほんのちょっとうえにあり 結婚というテーマに、これ以上ないくらいにふさわしい作品だ。 ４０ページという短編のなかに「王道」で「べた」で「ウエディングストーリーときいたらまっ先に思い浮かび、読んでみたいなと思う」ような内容を、あますことなく凝縮させている。 主人公・愛羅は二十歳の大学生。 バイト先で出会った、みっつうえの大学生・宏一と学生結婚をした。 結婚後、宏一は大学を辞めて働き、愛羅は大学にかよい続ける。 愛羅の学費やふたりの生活費は、宏一がむりをして稼いでくれている。 好きな人と結婚すること。 しかし、今の生活は変わらないこと。 それは、この年代の女の子たちがのぞむ一種の理想の世界であり、あこがれであり、現実では叶うことのすくない夢である。 そんな夢を心地よく見せてくれるのが本作品だ。 さらに物語のラストでは、この心地いい夢に、より心地のいい感動の夢が二重三重に重なってくる。 現実のちょっとうえにある、思いやりとやさしさと愛のあるこの物語は愛羅と同年代の女性に、ぜひ読んでもらいたい。 おそらく、こんな結婚がしたいと読み終わったあとに思うだろう。

泣けた 男の私ですらこんなに感動したのですから、女性が読んだら涙腺が切れるのではないでしょうか。 それぐらい、素晴らしい作品でした。 短編ですので、あまり多くを語るとかなりのネタバレになってしまうのがもどかしいのですが……。 内容は王道だと思います。 途中からなんとなく先の展開は読めるのですが、それでも心打たれる物語です。 おそらく2012年の話なんでしょう。 とにかく女性にはかなりのお勧め作品です。 是非ハンカチのご用意を。

「まわり道」 面白かったです！ 宏一さんと愛羅さんが１回は離れそうにったけど無事に仲直りしてよかったです☆ 愛羅さんの、不安になる気持ちも伝わってきてシャワーで友達のことを少し微笑ましく思う気持ちもすごく伝わってきました