「そんなに必死になって、気持ちーんだ?」熱に侵された声でそんなことを吐くこのオトコ。このオトコは、あたしのオトコトモダチだ。超えちゃイケナイ一線がある。

短編企画小説『サクラ色』様より

10月お題『










「ねぇ…慰めてよ」






土砂降りの雨の中にいるような

切なげな表情で



少しを帯びた声で



体温の上がった火照った身体で





そんなこと言われたら

どうする?









「あっためて…?」





あたしが断れないの

解ってる癖に




惚れた弱みに付け込んで






なんて

卑怯なオトコトモダチだ