夢の中でカイの匂いがした
私の大好きな香り…
懐かしい彼の体温が伝わってきた
寝ぼけながらも心が期待に弾む
(カイが帰ってきたんだ!)
高鳴っていく鼓動を感じてうっすら目を開ける
時計を見ると朝の5時だった
どうやら彼は早朝に仕事から帰ってきてそのままベットに倒れこんだらしい
彼のなげだされた靴と大きなカバンがそれを物語っていた
ベットの隅の方で寝てる私を抱き寄せたらしく
いつの間にかカイの暖かい胸の中にいた
カイはいつも突然帰ってくる。彼が何も言わず寝るときはくたくたになっている時だった
子供見たいに口を開けてスヤスヤ眠る彼をみて
そのまままた瞳を閉じた
静かな白い部屋には
カイの寝息だけがこだましていた
腰に巻かれた彼の腕を軽く叩いて苦笑いした
暖かな体温と鼓動、
時々ギュッと後ろから包んでくれる感触が心地よくて
彼の寝息に合わせてしずかに眠りに入っていった…