とうとう、春がやってきた。
私は、今年中学生になった。
ピッカピッカの~♪1年生だ。
―小学校高学年の頃から、中学生に憧れていた。
中学生を見るたび、「あっ、中学生!!」と、それが不細工だろうが美人だろうが、とにかく胸をときめかせたものである。
「私もいつか、ああいう風になれるんだ~…」
と、思っていた。
しかし!!
現実はそう甘くない。
私に待っていたのは、青春や恋愛事情ではなく、テストや厳しい先生の目だけだった。
それと、もう一つ。
きゃあきゃあ騒ぐ女子!!
そして、その中に入れない者はイジめられるという暗黙の了解。
私だってイジめられたくはない。
しょうがなく、毎日一緒にきゃあきゃあ騒いでいた。