プロレス小説です。
メキシコから来た覆面レスラー、エル・マスカラ・ドロールは、悲しみの仮面と言われ、いつも興行の真ん中くらいで試合をする中堅悪役レスラー。
彼の所属する極東プロレスは、山間の過疎町で来年市町村合併でなくなるT町の町民祭りに呼ばれることになった。
そしてT町には、昔プロレスにまつわるある事件のため、ある一家が崩壊するという過去があったのだった。
その大会でメインを闘うプロレスラー、家族が崩壊してしまったため、町を出てタレントになった少女、そして事件に関わるT町町長と町役場の職員など、人々の思いが絡み、闘いのゴングは鳴らされた。