出席日数もテストもギリギリ、仮病で欠席も無欠も日常茶飯事。"眠い"が理由で学校を休むほど。
彼が高校に進学したのは、あと三年間は遊べる時間が欲しいからだった。
目的もなくひたすら遊び倒して生きる村西隼人。
彼は高校生という肩書きに甘えているだけで、実態はニート同然である。
それでも高校を辞めないのは、何かをしている気でありたいからだった。
まだ俺はニートじゃない、ダメじゃないというつまりは見栄の一点。
自覚はあっても、他人からニートとはいわれたくはなかった。
だがそんなダメ人間同士つるんでいた仲間が自立して行き、
残された隼人は己の虚しさに気付く――…