私の帰る場所

作者愛実

『…優人。あたし…あの家に帰っていいのかな。』


――――私は生きていていいですか?


――――私は邪魔じゃないですか?


――――私はあの家に居ていいですか?


――――…〝ただいま〝って、言っていいですか?


…穂波、悠哉、岬、宏哉…。


「綾音!お帰り!」


――――お父さん、お母さん…。


「本当の事、教えてあげようか?」


――――――――――――――おばあちゃん…。






…あなたには、帰る家がありますか?

…〝ただいま〝と言える家がありますか?