高校二年生の秋。俺は学校の体育倉庫で、首を吊っている精巧な少女の人形を見付けた。それが俺、吉良木椋と、人形のような少女、壱葉一葉の奇妙な誘拐劇の始まりである。
ーーーそれは高校二年生の秋。
紅く染まる木々に囲まれた学校の体育倉庫で、俺は首を吊っている精巧な少女の人形を見付けた。
罪悪感に苛まれ、俺は誰にも見つからないように
その少女を持ち帰った。
これが、俺、吉良木椋と、
人形のような少女、壱葉一葉の
奇妙な誘拐劇の始まりである。