街は殺伐とし、人を歯車のように組み込んでゆく。そういう街で俺は探偵を続けている。

 古くてアナログで、ただ、時代に乗り遅れたように見えるかもしれない。

 だが、俺はあえて乗らないんだ。時代という波には………そうやって、一人ぼっちで大河のような流れを一人でぼんやりとみているんだ。

 何をみているのかって?

 嫌われ者になる方法をさがしているのさ。





 科学は進歩して、人々は裕福な暮らしを手にする。だが、人の心までは科学では救えなかった。

 アーバンサイコストーリー、ジャンルを作るならこれしかないと思う。そういう話だ。