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「何者だ?」
「我が姓はシャムロック、名はパトリシア。」
「肉屋の小娘が何を言う!」
「理由あって今は自警団の一員をしているが、
カヴァネスに育てられた貴族の娘、
腕には覚えがある、この者の代わりに勝負しろ。」
「この路地裏でその大きな帯剣で何が出来る?
兵法も知らぬ肉屋め!」
「サーヴェルが向いている事くらいは知っている。」
「一刀目で両断するからだ。」
「何?一刀目を棄てて、短剣で切り上げるとは!」
「半身に構え、腰を落とせば、大剣でもたちあえる。
鞘走りを学ぶべきだったな。」
「一騎討ちで負けたんだ。一旦引こう。」
「だが覚えておけ、そいつは泥棒なんだ。
貴族から物を盗めばどうなるかくらい解っていたはずだ。」
「酷い怪我だな、医者の家まで送ってやろう、
金銭面での期待はされても困るがな。」