九州の田舎から夢を抱いて都会に出て来たが、そこで知り合った人々、時を越えた不思議な愛情物語を知ることになる。
そして、第二の故郷から巣立って行った。
誰もが一度や二度は描く夢。
それは、はっきりとしたものもあれば、ただ漠然としたものもある。
何十年経っても自分の夢が何だったのか不明な人も沢山いて、むしろその人数の方が多数を占めると思う。
ただ、青春の頃のそれは、とに角、がむしゃらで何かに向かって生きていて、
非力な人間であったとしても進んでいる時には、とてつもないほどの力が湧いてきて大きな事を動かす場合だってある。
年を重ねた今、振り返ってみると、あの頃の熱き思いや後押ししてくれた人達は、手の届かない遥か遠くから風となってまだ背中を押してくれている。