大僧正の罪が消え去った時、本当の地獄が始まった……

今宵の「その人」の話は、東南アジアの「海賊」の話であった。

「海賊」といっても、貧しい村人が生きるためのやむを得ない行為であった。

その「海賊」は、ある時、漂流中の大きな船を見つけた。

しかし、乗っていたのは、「海賊」たちの国の王妃であった。

「海賊」たちは手荒なことをするつもりはなかったが、王妃は名誉を汚されることを恐れて、あるものを「海賊」の頭領に託して、身を投げる。

村に帰った、「海賊」たちには、怒った国王の軍隊によって、焼き尽くされ、村人は虐殺される。

最後に一人残った「海賊」の頭領は、国王の前に引き出されるが……