青色の刻〔とき〕

作者りりい

海は、見渡すかぎり黒く濁っていた。


しかし、ある晩を境に、コバルト・ブルーの美しい海に変わってしまった。


それは、ある一人の少女がその命を捧げたから。


しかし、誰もそんなことは知らない。


それから連続して、失踪事件が相次いだ。


過去にトラウマを抱えた一人の刑事が、失踪事件を追うなかで、少女の存在と自分の過去とに向き合う。