作品コメント

世界の裏側
美少年・ヒョウゴは、性差を超えて
魅力的なひと。

美しいものは、自分だけのものに
したいと欲望の渦にのまれていってしまう。

悲しい中にも　ヒョウゴのやさしさが
つまったお話でした。

綺麗
とても綺麗で悲しいお話。

重いものを背負った、
重い想いを抱えた、
登場人物達の悲しい愛が、
綺麗な文章で綴られています。

悲しいけれど、読み返したくなるような、そんな素敵な作品です!

運命、なのか…
背負うものの重さ、それを受け入れるか否かの葛藤を強く感じました。
変えられない流れに身を任せるしかなかったヒョウゴの苦しみ、だけど身ごもったことで女としての人生を歩けたこと、なんだかものすごい深いお話でした。

文才のない私が言うのも失礼ですが、文章力がとても素晴らしいなと思いました。

積もる切なさ
すごくすごく悲しい物語でした。

ヒョウゴという定めを背負っている者を中心に回る物語なのですが、ルビとナキを巻き込んでいく件は読んでいて心が痛くなりました。

ルビの最後のヒョウゴを求める言葉さえ小さく感じてしまうほどの重い展開でした。

そして、ヒョウゴの中に宿った命を告白した時には、さすがに顔をしかめずにはいられませんでした。

命を宿ることは一つの幸福でもあるのに、それをルビに託すしかできないヒョウゴの立場を考えると…

このレビューを書いている今でも心が痛みます。

それでも、ここまで人の心を揺らせる物語はナカナカありません。

素晴らしい物語でした。