ある日、少年は一匹の猫に出会った。その猫はとても醜く、それは猫と呼ぶには相応しくない存在だった。



 目が覚めた時、ボクは路地裏のコンクリートの上で生まれてた。


 空は灰色で、辺りも灰色で、ボクの身体も灰色で、全部が冷たく見えたのを覚える。


 ボクは捨てられているようだった。


 泣いても泣いても、誰も助けてはくれない。


 呼吸する音と鼓動の鳴る音しか聞こえない。


 そしてボクを取り囲む、優しい顔をしている大きな獣に蹴飛ばされて…。




 ボクは今日も何処かで…






    死にました…。