ある日から変な噂が流れた。


ある日から変な噂が流れた。



私鉄南海線のどこかの駅にいる駅員。



いつもニヤニヤ笑っているそいつは、電車と映画と食べることが大好きな子供だった。



そいつはどこにでもいる男。



そいつは目立たない地味男。



そいつは人知れずそこにいる。



そいつに近づいてはいけない。






どこかの駅の、ただの駅員。