白や桃色。レースにフリル。
それらは、姉が愛していたモノ。
そして、今。
現在進行形で、母が愛しているモノ。
僕は、そんな母のお人形さんだ。
いなくなってしまった姉の代わりに。
僕は、母の着せ替え人形になる。
昨日も。今日も。
そして、明日も。
母の住む世界が、ぐるりと回転して、
彼女の価値観が、変化してしまうまで。
あるいは、僕の自我というものが、
母の顔色を窺うことをやめることができる日まで。
・・・・・・そんな日が。
・・・・・・いつ来るのかは、わからないけれど。