バブル崩壊後の1990年代初頭、株価の暴落と共に突如始まった平成不況の波は中小企業経営者や新卒者らを中心じわじわと真綿で首を締め付けるように日本社会に広まりを見せて行った。
1970年~1984年頃に「団塊世代、ポスト団塊世代のジュニア」として生を受けた
XTX(エックスティーエックス)たちは、それまでとは打って
変わった厳しい就職難の壁に突き当たることになる。
約10年~15年もの長きに渡る「超就職氷河期」を生き抜いた
彼/彼女らのことを人々は「貧乏クジ」を引いた世代、「ロスト・ジェネレーション」と呼ぶ。
この物語は、その「氷河期の最中に」社会の中に放り込まれた幾人かの『ロスジェネ』たちと
取り巻く群像の、長い長い、「奇跡」なき迷走の軌跡…………。